環境プログラム無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」交換公文等の署名
平成22年3月4日
シリアの首都ダマスカスにおいて、我が方國枝昌樹駐シリア国大使と先方アーミル・ホスニ・ルトゥフィ国家企画庁長官(Dr. Amer Husni LUTFI, Head of the State Planning Commission)との間で、我が国のシリアに対する5.6億円を限度とする環境プログラム無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」(The Project for the Introduction of Clean Energy by Solar Electricity Generation System)」に関する交換公文の署名式が行われました。
シリアでは、人口増加と生活水準の向上により電力需要が急増しておりますが、一次電力の約80%を賄う石油火力発電に使用されている国内の石油の生産量は減少傾向にあり、2007年以降は国内消費が生産量を上回る状況にあります。このような切迫したエネルギー事情を踏まえ、シリアは、2003年に国家エネルギー研究センター(NERC)を設立し、気候変動対策とエネルギー安全保障のための国家戦略の策定に取り組み始めました。現在、シリアは2011年までに再生可能エネルギーを国内電力需要の4.3%まで増加させることを国家計画とし、電力省は積極的に太陽光パネルの設置を計画しています。また、NERCは我が国の太陽光パネル技術を高く評価しており、太陽光パネル発電で街灯電源を充当する本計画に是非日本の技術を活用したいとの強い意向を有しておりました。本計画では、ダマスカス~ヨルダン国境道路におけるHirjallaインターチェンジからJbab間(約30km)のうち約2kmにおいて、太陽光パネル街灯システム(太陽光パネル、街灯、バッテリー、ポールから成る)約200本の調達/据付を行います。
本件に関する当館プレスリリース(英語)